薬学部

薬学科

No. テーマ 内容 教員名
112 ヒューマンコミュニケーションを学ぼう
―患者に寄り添える医療人となるための気づき体験型学習―
薬剤師は、医療人の一員として知識や技能ばかりでなく、患者や他の医療スタッフとうまくコミュニケーションできることが望まれています。できるだけ患者に寄り添い、患者と共に病に向き合うホスピタリティーマインドにあふれた薬剤師をめざし、基本的コミュニケーション能力を気づき体験型学習から学びましょう。 青柳 裕
113 薬剤師のプロフェッショナルリズムと身近な事例を利用した薬剤師と法律の話し 皆さんは「法」とか「法律」と聞くと何を連想しますか?犯罪、死刑?それとも相続とか裁判なのでしょうか。これらはどれもある意味で身近なものでありそうですが、いまはとりあえず関係がないと感じていないでしょうか。
では質問です?「貴方は友達に今度うちに遊びにきた時に「PlayStation」をあげると約束をしてしまいました。さて、貴方はその友達が来た時に本当に「PlayStation」をあげないといけないでしょうか?」(当日解説します!)
さて、薬剤師は、国民の信託により、憲法及び法令に基づき、医療の担い手として、人権の中で最も基本的な生命及び生存に関する権利を守る責務を担っています。
そして、薬剤師が医療人として医療行為を行う際には一般的な法律に加え、「医療法」、「薬剤師法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」など多くの法律を遵守し行うことが求められています。
この講義では、1、薬剤師のプロフェッショナリズムとは何か?2、身近な事例をあげながら法律というものの理解3、医療事故などの事例、判例などを使って薬剤師がどのような法律に従って業務を行っているかを解説します。
網岡 克雄
114 痛みとくすり 「痛み」は、誰しもが経験したことのある非常に不快な感覚です。痛みは、生体の異常の警告信号という重要な役割を担っている一方、患者さんの生活の質(日常生活の満足度)や闘病意欲の低下を導くため、そのコントロールは非常に重要です。痛みには様々な原因があり、市販の鎮痛薬では効かない痛みもあります。本授業では、痛みの伝達と、その制御に関わる鎮痛薬の作用機序に関して、分かり易く概説します。 安東 嗣修
115 くすりの歴史 人々は大昔から、大自然の中で草木や木の実などを採取して食糧としてきました。その経験の中で食べられるものと毒になるものを区別し、便秘の時には下痢をする草木を食べて症状を治す知恵を身につけてきました。実際、1万数千年前の縄文人たちの住居跡からくすりに使ったと思われるキハダ(ミカン科の落葉高木)が発見されています。日本のみではなく世界におけるくすりの歴史をわかりやすくご紹介します。 池田 義明
116 薬学と有機化学 薬の多くは有機化合物でできています。その有機化合物について勉強する科目が有機化学です。有機化学は、誕生してからまだ200年ほどしかたっていないにも関わらず、2000万種類以上の化合物が作られています。さらに、驚くことに、これらの多くは、炭素、水素、酸素、窒素など数種類の元素の組み合わせで構成されています。この有機化学の誕生と発展、さらに、薬剤師にとっての有機化学についてお話します。 今井 幹典
117 薬とサプリメントと情報 薬は症状にあった正しい薬を正しい時間に正しい方法で使わなければ意味がありません。薬を正しく使うということは、病気を早く治すことにもつながります。また、最近、ブームであるサプリメントも、薬との飲みあわせによっては身体に悪い作用を及ぼすこともあります。この授業では、日常生活において、処方薬、大衆薬、サプリメントを正しく安全に使用できるように基本的な知識を身につけてもらう内容を盛り込んで講述します。 大嶋 耐之
118 くすりの身体の中での動き 病院で処方されたり薬局で販売されているくすりの形や使い方は様々です。最もよく使われている口からくすりを飲み込む方法は簡単で便利な方法です。くすりを飲み込んだ後、くすりは体の中でどうなるのでしょうか。一般的なくすりの身体の中での動きについてお話します。 太田 欣哉
119 酸化と還元・電気化学の話 ビタミンCなどの広告で「抗酸化作用」という言葉を見かけたことはありませんか?抗酸化作用とはどんな働きでしょうか。酸化されやすい・酸化されにくい、とはどのように測定されるのでしょうか。高校生のみなさんにお馴染みのボルタ電池・ダニエル電池から出発して、実際の電気化学測定法をのぞいてみましょう。 奥村 典子
120 ピロリ菌の話 ピロリ菌は、胃の中に生息する細菌で、日本人では50歳以上の人の80%近くがピロリ菌に感染しているといわれています。ピロリ菌はどのような特徴をもった細菌なのか、ピロリ菌に感染していることをどうやって調べるのか、ピロリ菌の除菌治療にはどのような薬が使われているのかについてお話します。 小幡 由紀
121 抗生物質の効かない細菌ってなに? ペニシリンなどの既存の抗生物質が効かない細菌(耐性菌)が世界各地で広がっており、大きな社会問題となっています。抗生物質が効かない原因の一つに細菌の菌体内で抗生物質を分解して不活化する酵素の産生が挙げられます。この授業では、抗生物質の歴史や最新の耐性菌の情報も含め、どうして抗生物質が効かなくなるのかをわかりやすく紹介します。 黒崎 博雅
122 呼吸のしくみとその障害 私たちは、酸素を取り込み、エネルギーを作り出して生命活動を維持しています。そして、産生された二酸化炭素を体外に排出しています。この酸素と二酸化炭素の外界-血液間の交換を(外)呼吸と呼びます。通常、呼吸は無意識のうちに行われますが、話したり、歌ったり、自発的に息を止めたりなど、自分の意思で呼吸を調節することもできます。本講では、左右非対称な肺や気管支の構造をはじめ、うまく呼吸できない換気障害についてなど呼吸についてのお話をします。 小崎 康子
123 薬の効き方(個人差と遺伝的多型) 多くの薬はヒトの体の中に吸収されたあと、薬物代謝酵素という酵素によって代謝され構造が変化したのちに体の外に排泄されます。この薬物代謝酵素には、活性の強いヒトと弱いヒトがある場合が知られています。ちょうど、お酒に強いヒトと弱いヒトのような個人差と似ています。このような、薬を代謝する働きの個人差によって、どのようなことが起こるのかを説明したいと思います。 佐伯 憲一
124 栄養素、構造組織体そして第3の生命鎖として働く糖 炭水化物や糖と聞いてみなさんは何を思い浮かべますか。糖は主要なエネルギー源であり、植物細胞の細胞壁や植物繊維の主成分であり、私たちのからだの構成成分として主にタンパク質や脂質に結合して様々な生命現象に関わっています。ここでは、糖の多彩な構造や機能について基礎から最先端の話題を提供します。 篠原 康郎
125 超高齢社会での医療・ケア わが国は2007年に65歳以上の人口が21%を占める超高齢社会になりました。2025年には約30%に達するそうです。ゲノム科学の進歩など、医療は高度化・専門化しました。しかし、心臓・肺などのように臓器別の分断化された医療だけでは患者さんを一人の人格として支えきれません。医師・薬剤師・看護師など、一つの職種のみでは適切な医療・ケアはできません。高齢者の尊厳と自律を身体・精神・社会・スピリチュアルな面から包括的に、多職種協働で支える老年医学の立場から今後の医療・ケアについてお話しします。 千田 一嘉
126 DNAの話 生物の遺伝情報を担う物質であるDNAが2重らせん構造をもつことがわかってから、ヒトの細胞がもつ遺伝子の総体であるヒトゲノムが解読されるまで50年かかりました。むしろ50年しかかからなかったのは驚きですが、DNA解析技術は最近さらに進んでいます。なぜDNAが注目を集めるのか、どんな役にたつのかお話しします。 田平 知子
127 感染症入門;新しい感染症、恐ろしい感染症 2009年に新型インフルエンザの出現と世界的な流行が起きました。日本でも2009 ~2010年には160万人以上が感染し200人近い方が亡くなりました。さらに2019年末に中国で始まった新型コロナウイルス感染症は、2020年に世界的な大流行を起こして死者が何万人にものぼり、日本でも多くの死者が出ています。そのほかにも近年ではデング熱やジカ熱などの感染症も国内での流行やその可能性が予測されていますし、薬剤耐性菌による院内感染も深刻な問題です。日本人の死亡原因の第5位は肺炎ですが、その多くが感染性肺炎です。インフルエンザに限らず、あなたやあなたの身近な方たちにも常に感染症の脅威はあります。この授業では、いくつかの感染症を例に挙げてその予防や治療について、入門編をわかりやすく紹介します。あなたも微生物感染症を身近な問題として考えてみませんか。 塚本 喜久雄
128 ワクチンとその効用 ワクチンは、私たちのからだにそなわっている生体防御のメカニズムを利用した微生物感染症に対する予防薬です。特に重篤になる微生物感染症についていくつものワクチンが開発され、撲滅あるいは撲滅まであと一歩という感染症もあります。しかしワクチンを適切に利用して普及が進まないと、その効果は充分に発揮できません。そうしたことが要因で、2007年、10代~20代の若者に“はしか”が大流行しました。また風疹や百日咳などの感染症も、近年増加傾向にありますが、これらもワクチンで予防可能な感染症です。最近では、ガンを予防するワクチンも開発されています。この授業では、ワクチンがどのようなはたらきを持つのか、私たちが健康に暮らしてゆくうえでうまく活用するには、といったワクチンの基礎をわかりやすく紹介します。 塚本 喜久雄
129 免疫とがん がんは日本人の死亡原因の第1位です。近年、がんの発症メカニズムが分子レベルや遺伝子レベルで詳しくわかってきました。一方で私たちの体に備わっている免疫系は発生初期のがん細胞を排除する役割を担い、がんの発症を抑制していることもわかってきました。2018年に本庶佑博士がノーベル医学・生理学賞を受賞したことは記憶に新しいですが、受賞対象となったのはがんに対する抗体を用いた治療薬の開発です。この授業では、がん細胞の特徴や発がんメカニズム、発がんを抑制するメカニズムについていくつかの例を紹介し、新しい抗がん剤や特に最近次々に開発されている抗体を利用した分子標的治療薬のはたらきについてわかりやすくお話しします。 塚本 喜久雄
130 アレルギーと新しい治療 食物アレルギーによって起こる生体反応(アナフィラキシー)は命に係わる重篤な反応で、近年でも小学生が死亡する事例が起こっていますし、スズメバチに刺されて死亡する例も毎年報告されていますが、これもアレルギーによるアナフィラキシーが原因です。一方で花粉やハウスダストによるアレルギーは、現代の国民病ともいえるほど患者が増えていて、悩んでいる方も多いと思います。アレルギーのメカニズムは詳しくわかってきて、症状を抑える薬が多く使用されています。最近ではアレルギーを根本から治療する安全な方法も開発されてきました。この講義ではアレルギーのメカニズムと新しい治療についてわかりやすくお話しします。 塚本 喜久雄
131 くすりと上手く付き合う方法教えます 現代は、様々なくすりが星の数ほど存在します。
お医者さんから処方されたくすり、ドラッグストアで売られているくすりから、コンビニで売られているくすりまで、私たちの身近には、たくさんのくすりが氾濫しています。これらと上手く付き合うためにどんなことに心掛けたら良いかを薬学的知識を含めて一緒に考えてみましょう。
中尾 誠
132 自然は薬の宝箱 人間は進化の過程から身近な動植物をクスリとして用いてきました。現在使われているクスリの多くは、その経験が原動力になって開発され、利用されています。また、多種多様な種類のクスリがあるのは自然界に多種多様な物質(化合物)があるからで、その多様性は生物の多様性から生み出されています。講義では、多様な生物からの中からどうやってクスリのもとになりそうな動植物をみつけ、そこからクスリの候補となる物質を特定してクスリに結びつけてきたか、自然の中にあるクスリの素について化学の立場からお話します。 永津 明人
133 温故知新の漢方薬の話 漢方は、約2000年前に書かれた古典をもとに、7世紀頃から日本の気候風土と日本人の生活に合うように発展してきた日本の伝統医学です。体の仕組みや病気、物質に関する科学が全く未発達だった時代に医学体系を作って人々の健康を守ってきました。そこで使われる漢方薬は、未だになぜ効果があるのか解明されていない部分が多く残っています。にもかかわらず、現代医学で対応しきれない病気になぜか効果があり、医療現場でも欠かせないものになっています。講義では、昔の人は病気についてどう理解して治療しようとしたか、その考え方と、漢方薬の効果を先進医療に組み込もうという新しい漢方薬の利用の考え方について、漢方薬に使われる生薬や薬用植物の形・匂い・味なども五感で確かめてもらいながらお話します。合わせて漢方医療の根底に流れる患者に寄り添う医療についても考えます。 永津 明人
134 傷は乾かした方が早く治るか?湿らした方が早く治るか? 傷は乾かすよりも清潔にし、湿った状態に保った方が早く治ることをご存知でしょうか。傷を治す時には軟膏を使います。使い方次第で傷を早く治せます。軟膏を手に塗って感触を試しながら、傷を治すときにどのような軟膏を使ったら良いのか、軟膏にはどのような成分が含まれているのか解説します。 野田 康弘
135 くすりが素早く溶けるしくみ くすりは「すぐ溶けて、よく効く」と言うように素早く溶けることが大切です。くすりは、溶けにくいものが多いので、溶けやすくする工夫が必要なのです。溶けにくいくすりを溶けやすくする方法について学んでいきましょう。 野田 康弘
136 くすりのいろいろな形 くすりにはいろいろな形のものがあります。エアゾール、カプセル、顆粒、坐剤、散剤、錠剤、注射、点眼、トローチ、軟膏などいろいろです。こういったくすりの形を剤形といいます。どうしてこんなにいろいろな剤形があるのでしょうか。これらのいろいろなくすりの形のうち、たとえばみなさんにとってなじみの深い錠剤についてみてみましょう。錠剤はどうやって作るのでしょうか。また、錠剤は呑み込むものだけではありません。舌の下に入れておいたり、頬の内側に置いたり、皮下に埋め込んだりするものもあります。このようなことがらについて、概説する予定です。 日野 知証
137 くすりはなぜ「効く」のでしょう? 頭が痛いときは頭痛薬を飲みますし、風邪を引いたときは風邪薬を飲んだりすると思います。当たり前ですが、頭痛薬を飲むと頭痛が治りますし風邪薬を飲むと鼻づまりなどが良くなります。しかし、この「当たり前」はなぜ起こるのでしょうか?この授業では、身体のしくみをほんの少しだけ詳しく知ることによって、「当たり前」を「科学」として理解できるようにしてみたいと思います。みなさんのからだは、精密機械以上に複雑なしくみによって動いていることを理解して頂くことによって、自分の身体にも少しだけ興味を持って頂ければありがたいと思います。 福石 信之
138 テーラーメイド薬物治療学入門 テーラーって何か知っていますか?テーラーとは「(紳士服・コート類を注文で作る)洋服屋、仕立屋」のことです。テーラーメイド薬物治療とは、洋服屋さん(tailor)がお客さんの体型にピッタリ合った衣服を仕立てる(made)ように、一人ひとりの患者の生理的状態や疾患の状態などを考慮して、患者個々に薬物治療法を設定する医療のことです。 水谷 秀樹
139 脳に働く油脂 魚を食べると頭が良くなるという話は聞いたことがあると思います。魚にはDHAやEPAと云った脂肪酸が多く含まれており、それらが脳機能と関係していることが明らかになっています。このように食べる油脂の種類で脳機能を含めた生体への影響が色々あります。では、これら油脂はどのように働いているのか?現在も様々な研究によって解明が進められています。これらの最新の知見を含めて平易に紹介したいと思います。 宮澤 大介
140 クスリとの付き合い方 クスリをリスクにしないために、物質を情報でコントロールし患者のために扱う仕事が薬剤師。薬剤師から、皆さんに伝えたい、クスリとより安全に付き合うためのポイントを3つ伝授したいと思います。 矢野 玲子
141 脂肪細胞と肥満 肥満は脂肪細胞に中性脂肪が過剰に蓄積した状態であり、様々な生活習慣病の要因となります。脂肪細胞の中には脂肪滴とよばれる袋があって、その中にどれだけの脂肪が溜まるかによって肥満と痩せが決まるのです。それでは脂肪はどのように脂肪滴に蓄えられ、どのように分解されるのでしょうか。そしてからだのエネルギーバランスに脂肪細胞はどのような役割を果たしているのでしょうか。授業では脂肪の蓄積と分解の機構など、脂肪細胞のはたらきについて説明します。 山口 智広
142 肥満とダイエットと病気 近年、肥満(BMI≧25.4kg/m2)の頻度は、増加しています。これと同時に、コレステロール値、血糖値も高い成人が増えています。これらは、生活習慣に密接に関係し、食生活の欧米化と運動量の低下にあるようです。これらの病気の大敵は、1つには肥満です。でも、間違ったダイエットをすると、かえって病気を引き起こすこともあります。将来、メタボにならないために、肥満とダイエット、病気について一緒に考えてみましょう。 吉川 昌江
143 環境の多様性から生まれる生態系の多様性 移動することができない植物は、他の植物との土地や水、養分、日光をめぐる競争に常にさらされます。積極的に戦って勝ち抜こうとする植物がいる一方で、戦うのをできるだけ避けて、ひっそりと生きる道を選んだ植物もいます。東海地方の平野の周辺には小さな湿地がいくつもあり、土壌も水も栄養が乏しいため、普通の植物は生育が難しい場所ですが、競争したくない植物には都合がよい場所です。そのため独特な生態系が成立していて、食虫植物や、私たちが「高山植物」として知っているものから分化した種もいます。夏がこんなに暑い場所なのに高山植物? 環境の多様性が生態系の多様性を生む面白さをお話しします。 吉田 耕治
144 環境にやさしい化学 地球環境とその汚染に関連する問題は、近年重要なテーマの一つに上げられています。大学のような研究機関であっても例外ではなく、全ての面において今や環境問題を踏まえた方法論の確立が重要視されています。ここでは、有機化学の立場から最近行われている取り組み、また環境にやさしい化学反応等を紹介いたします。 渡邉 真一
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